2009
とうとう最終日!
別れを惜しむ人たちが集まって、11時の開館時間から沢山の人が出入りしていました。
1日をゆっくり振り返りたいので長いレポートになると思いますが、行った方は「ああ、そうだった!」と思い出しながら、行っていない方には雰囲気だけでもお伝えできたらと思います。
11時ごろに行くと既に読み聞かせの真っ最中。
小学生くらいの兄妹が何冊も何冊も、真剣に絵本に見入っている様子が印象的でした。
小さいお子さんも、読み聞かせの司書さんの周りをウロウロ。
ときどき絵本を眺めたり、またヨチヨチと歩いたり。
お父さんお母さん方も、絵本を手にとっては黙々と読んでいる方もいらっしゃったり、最後に借りて帰る本を熱心に選ばれたりと、この空間にいる人たち全てが、子ども図書館のことを慈しんでいることが分かります。
午後になると子どもたちが増えてきます。
読み聞かせをしている司書さんの前には、どんどん、どんどん絵本が積み重ねられてきて、順番待ちリストの長いことったら!
でも不思議なことに、どんなにお子さんがが増えても、子ども図書館ではケンカになることって無いんです。
今日なんて、お子さんの数がとても多かったので、ちょっと席を立ったら最後、座っていた椅子は誰かが座っちゃっうし、鉛筆やハンコは回ってこないしで、ケンカになるんじゃない?!と、私は勝手にドキドキしていたのですが、心配ご無用。
子ども図書館の(司書さんの?)魔法のおかげか、取り合いになることはないし、大人も叱る(怒る?)ことが無いんです。
さて、長い前置きでしたが、とうとう14時お話し会♪
1つ目は『まんまるさん』のパネルシアター。
ピンクのじゅうたんは2枚広げられていましたが、子どもたちがところ狭しと座ります。
それまでざわざわワイワイと賑やかだったのですが、司書さんの「まんまるさん~♪まんまるさん~♪」という歌声が聞こえると、すぐに静かに。
一瞬で切り替わって集中します。
そして丸い形が出てくると…「うさぎ!」などなど、何の形が答えを言う声が出ること、出ること!
大きいお兄ちゃんお姉ちゃんも、小さい小さいお子さんも、一体となって叫んでいました。
カエルさんがでてきたとき、司書さんがうっかり足を出し忘れていたら、お姉ちゃんが「足がない!」と教えてくれました(^^
2つ目はくまさんの人形劇。
いつものくまさんパペット2人で、「おんなじ、おんなじ」をやりました。
今日は更に、くまさんのお父さん登場!
くまさんのお誕生日ということで、お父さんが「大きくなったね、こんなことできるかな?」とくまさんに尋ね、くまさんがお父さんの真似をするのです。
飛び上がってみたり、前かがみになってみたり、お父さんと同じことをするくまさん。
でも、最後には喋る台詞も全部真似っ子してしまいます。
これが子どもたちには大好評で、大きな笑い声が上がります。
3つ目は『くまのコールテンくん』の大型絵本。
子どもたちは、「今日はクマばっかりや!」の声を出しつつ大歓迎です(*^^*)
そして手遊びの『キャベツの中から』。
「キャベツ~のなかか~ら♪」の歌声に合わせて、子どもたちも一生懸命に指を立てます。
でもお兄さん指、お姉さん指はなかなか難しくて、それでも真剣に取り組んでいる小さいお子さんの姿が微笑ましい。
手遊びはとても楽しかったようで、我が家の娘は夜寝る前に、くまさんの人形劇ごっこ(もちろん人形が無いのでただの手で)と、この手遊びを熱心にしていました☆
お次は『はらぺこあおむし』の大型絵本。
お話し会が始まってからも次々とお子さんたちが駆けこんでくるので、この頃にはもうぎゅうぎゅう詰め!
最初はお子さんだけで20人前後かと思っていたのですが、既に40人は超えてるし、お父さんお母さんも熱心に見入っているので、全部合わせて100人近いのでは?!
すごい熱気です。
最後は『ぐりとぐら』の大型絵本。
卵のカラの使い道、みんなが大きな声で「くるま!」と叫びます。
そんな光景が何回も何回も繰り返されてきた図書館。
これでお話会は、おしまい。
でも、立ち上がって動き始めた子どもたちを、司書さんたちが止めました。
「みんなお山になりますよ~」「お隣りのお友達と手をつないで~」
キョトンとしつつも、子どもたちは手をつないで、大きな輪になります。
司書さん4人の手にはクマさんのパペット。
3人は輪になっている子どもたちの側にスタンバイし、1人は輪に入らなかったお子さんの側にスタンバイ。
今から4人のくまさんが、こどもたちの山を登ります。
司書さんの「みんなが赤ちゃんの頃から知っているくまさん」という言葉に、キュンとしたお母さん方も多いのでは?
司書さんたちは歌います。
「くま~はもう一つの山を見た~♪くま~はもう一つの山に登っていた~♪そこ~でく~まさん何を見た~♪」
一人一人の腕からくまさんが登って、頭の上で立ち止まって、また逆の腕から降りて行きます。
子どもたちはとてもうれしくて、とてもくすぐったくて、とても照れ臭そうにしながらも、じーっと自分の順番を笑顔で待ち続けていました。
その様子を見ている周りの大人たちは、多くの方が堪え切れずに目頭を押さえ、ハンカチを出して涙を拭く姿も多く、この幸せな光景を少しでも目に焼き付けようとずっと、ずっと、すぐそばで見守る人ばかりでした。
大盛況だったお話し会は終わります。
司書さんの最後の挨拶の後には、誰からともなく盛大な拍手が送られました。
本当に今まで、この場所で子どもたちを、大人たちを見守って下さって、ありがとうございました。
今回は50分にも及ぶお話し会でしたが、誰も飽きることなく最後までとても盛り上がりました♪
そしてその後は閉館時間まで、またまた読み聞かせが続きます。
後になって来た子どもたち、朝からずっといる子どもたち、みんなみんな司書さんを囲んで、ずーっとずーっと読んでもらっていました。
人数が多いのでじゅうたんに座る子どもたち、その後ろにはお母さん方が椅子に座って、大人もじっくりと読み聞かせを味わいました。
子どもたちの姿を目に焼き付けようと、司書さんの声を耳に残そうと。
途中、わらべうたの絵本のリクエストがありました。
わらべうたなので、一本橋や、ぎっちらこ~♪などを近くのお友達とやったり、司書さんのお膝の上でやったりと、体を使って楽しみます。
『なべなべそこぬけ』では、最初は2人でやっていたのですが、みんなでやろうという声があり、全員が大きな輪になって、大きななべなべができました♪
もう17時。
最後の最後の絵本も『ぐりとぐら』でした。
スタンプラリーのカード、「あと一個で大きいスタンプやのに~」という声や、「終わらんかった~」と残念がる声が多々。
でも、一冊終了したらもらえるプレゼントのしずくのしおりを、最後だからと子どもたち全員がもらうことができました。
我が家のことで恐縮ですが、図書館を出てからの帰路でスタンプラリーのカードを見ていた娘。
まだ10個分のスペースが残っているのを見て、「この続き、どうしたらいいん?」と無邪気に尋ねてきました。
「またいつか使えるかも知れないから、楽しみにとっとこうね」と答えましたが…。
司書さんたちにプレゼントを渡す大勢のお子さん、司書さんにぎゅーっとしがみつくお子さん、いっぱいいっぱい話しかけて別れを惜しみます。
そして、イトーヨーカドー加古川店の子ども図書館は閉館になりました。
でも、今はちょっとお休みをしているだけなので、またきっと、大好きな絵本たちに再会できるはずです。
できるだけ、同じ形で再会できるように、このブログは続いていきますので、みなさん、どうぞ引き続きご覧になって下さいね。
連休中の子ども図書館は、子ども図書館が大好きな人ばかりでした。
楽しんでいる子どもたちを待っているだけ、ではなく、大人たちもこの場所が好きで別れを惜しんでいる様子でした。
そんな場所のことを少しでもお伝えしたくって(^^
こちらこそ、長い文章を読んで下さってありがとうございました☆
閉館してまだ二日。子ども達が毎日寂しがってます。最後に借りた絵本を読み終えたら、私にも寂しさがどーんと押し寄せてきそうです。
今までと同じ場所で、同じ司書さんで、同じ雰囲気のまま再開できるよう親子で願っています。
私も最後に借りた本を毎日少しずつ読んでます。
これを読み終えることも、返却のことも、まだ考えたくないくらい寂しいです。
娘も「これ読んどむたら、もう借りられへんの?」と、毎晩読む本が無くなることを心配していました…。
またあの空間で、読み聞かされる子どもたちを、後ろから一緒に見守りたいですね(^^